0422-28-7131 事前にご連絡頂ければ時間外も対応いたします。
お気軽にお問合せください。
受付時間
9:30~18:00

相続人申告登記とは?手続きの流れやかかる費用など

  1. 司法書士法人As birds >
  2. 遺産相続に関する記事一覧 >
  3. 相続人申告登記とは?手続きの流れやかかる費用など

相続人申告登記とは?手続きの流れやかかる費用など

相続した不動産は相続登記によって名義変更をする必要がありますが、相続に関する手続きが複雑なため、すぐに相続登記できない例が多くあります。
そのために放置している例も少なくなく、登記簿上は所有者不明となっている土地・建物が増加し、治安の悪化や公共事業に影響を及ぼしています。
そこで、2024年4月から相続登記が義務化されたのですが、それに伴い新たに始まった制度が相続人申告登記です。
今回は相続人申告登記について、手続きの流れやかかる費用と共に詳しく解説します。

相続人申告登記とは

2024年4月から義務化された相続登記は、不動産を相続したことを知った時点から3年以内に登記を行うというもので、違反した場合は10万円以下の過料が科せられます。
しかし相続登記をするには、遺産分割協議によって、不動産を誰が相続するかを決める必要があります。
たとえば、音信不通になっている相続人がいたり、遺産分割協議がまとまらなかったりすると、すぐに相続登記できません。
そうなると、多くの人が相続登記義務違反を問われることになり、罰則を受けることになります。

遺産分割協議がなかなかまとまらない場合の救済措置として新設された制度に「相続人申告登記」があります。
相続人申告登記を行えば、遺産分割協議が終わっていなくても、ひとまず相続人の義務を果たしたことが認められます。

相続人申告登記の手続きの流れ

相続人申告登記は、他の相続人の了承がなくても単独で行うことができます。
相続人申告登記は、次のような手順で行います。

1. 必要書類を用意する
2. 不動産を管轄する法務局に申出る

この、2つの手順だけで手続きを済ませることが可能です。
法務局への申出は、インターネットの「かんたん登記申請」で行うことも可能です。

手続きに必要な書類

相続人申告登記の手続きに必要な書類は、申出書の他に戸籍謄本などです。
申出書は誰もが必要ですが、戸籍謄本などについては相続人の立場によって異なるので注意が必要です。

配偶者や子が申し出をする場合

故人の子や配偶者、または配偶者と子の1人が一緒に申し出を行う場合に必要な書類は、以下の通りです。

  • 故人の除籍謄本等
  • 申出人が故人の子であることが分かる戸籍証明書
  • 故人が死亡した日以降の申出人の戸籍証明書

親や兄弟姉妹が申し出をする場合

故人の親または兄弟姉妹が申出を行う場合の必要書類は以下の通りです。

  • 故人の出生から死亡までの全ての戸籍証明書
  • 故人が死亡した日以降の申出人の戸籍証明書

相続人申告登記にかかる費用

相続人申告登記に費用はかかりません。
必要書類を揃えて、法務局に申出をするだけです。

まとめ

今回は相続人申告登記について、手続きの流れやかかる費用と併せて詳しく解説しました。
相続人申告登記は、不動産を相続することを知った時点から3年以内に相続登記をする義務を、ひとまず回避する手続きです。
相続人申告登記だけでは相続登記した事にはならないので、できるだけ速やかに相続登記をすることが望ましいです。
さまざまな理由で相続登記がスムーズに進まない場合などは、司法書士に相談することをおすすめします。

司法書士法人As birdsが提供する基礎知識

  • 離婚協議書の書き方|記載するべき内容やポイントなど

    離婚協議書の書き方|記...

    ■離婚協議書 離婚協議書は、必ず作成しなければならないものではありません。 離婚時の財産の分割内容や、...

  • 限定承認申立書作成

    限定承認申立書作成

     限定承認とは、相続財産を相続する際に、相続財産を超える債務を相続せずに済む方法のことです。一見便利な...

  • 信託を成立させる方法

    信託を成立させる方法

    民事信託を成立させるには信託契約の締結、遺言、自己信託の3つの場合が存在しています。 ■信託契約 委...

  • 注目される民事信託

    注目される民事信託

    民事信託は、高齢化が進み、財産管理や遺産承継におけるニーズが多種多様に広がる昨今、これまでの制度以上に...

  • 公正証書

    公正証書

    ■公正証書とは? 公正証書とは、公証役場で作成する、法的効力をもった公文書です。離婚協議書を作成する用...

  • 個人再生の最低弁済額とは?どのように決まる?

    個人再生の最低弁済額と...

    個人再生とは、債務の支払いが困難な人が利用する手続きのことをいいます。 全債権者に対する返済総額...

  • 事業継承の重要性

    事業継承の重要性

    平均寿命の上昇といった社会的背景や、事業承継時期の遅れにより社長在任期間が長期化し、中小企業経営者の高...

  • 相続財産の名義変更

    相続財産の名義変更

    被相続人が亡くなると、被相続人が所有していた財産は相続財産として各相続人に分配されます。 しかし、相...

  • 【司法書士が解説】民事信託(家族信託)が向いているケース

    【司法書士が解説】民事...

    民事信託とは、特定の財産を信頼できる者へ託すために使われる制度のことです。 不動産や会社といった...

よく検索されるキーワード

ページトップへ